ニキビに効く「トレチノイン」の効果と副作用
トレチノインはビタミンA誘導体の一種であり、ニキビの治療に非常に効果的です。肌のターンオーバーを促進することにより、ニキビを改善することができるとされています。ニキビは古い角質や過剰に分泌された皮脂によって毛穴が詰まり、その皮脂を餌にしてアクネ菌が増殖することで発生する肌トラブルです。トレチノインにはピーリング効果や皮脂の分泌を抑えるといった効果があります。角栓の発生とアクネ菌の増殖を抑えることができるため、ニキビの発生を防ぐことができます。また、ニキビが治った後の再発予防にも役立ちます。
トレチノインは表皮層にある特殊なタンパク質と結合するため、古い角質が剥がれやすくなります。それによって毛穴を詰まらせている角質層が薄くなりますし、肌のターンオーバーが促進されることでメラニン色素の排出が促されるという仕組みです。トレチノインでニキビの治療をしたいという場合、使用方法を知っておくことが大切です。使用方法を間違えると皮膚科での治療が必要になることもあるのでよく注意しましょう。まずこの薬をニキビに使えるのは1日1回までとなっています。たくさん使えば効果がアップするというわけではありません。使うタイミングとしては就寝前がおすすめです。しっかり洗顔をして清潔な状態になってから使用しましょう。適量を気になる部分に塗っていきますが、目と口の周り1cm以内には使用しないことが大切です。長く使い続けた場合、薬への耐性がついてしまうことがあります。効果が出にくくなったと感じたら使用する回数を週3回程度に減らしましょう。トレチノインの副作用としては、皮剥けや赤みといった症状がよく挙げられます。最初は特に何も起こりませんが、塗り始めて2~3日すると皮剥けや赤みなどが発生するでしょう。顔を洗うだけでも痛むことがありますが、これはどんな人にでも起こる反応です。薬の使用を中止したら少しずつ回復するのであまり心配しなくて良いでしょう。治療中は皮膚の角質層が剥がれるため、一時的に肌のバリア機能がなくなってしまいます。水分保持機能も低下するので皮膚が乾燥しやすくなると言われています。このままだと外部からの刺激を受けやすくなるため、きちんとスキンケアを行うことが大切です。また、紫外線にも弱い状態になっています。きちんと紫外線対策をしないと副作用が起こることがあるため、日焼け止めなどでしっかり紫外線対策をおこないましょう。